視線入力装置『PCEye5』

視線入力とは?

視線入力とはその名の通り、視線でPCやiPad等のデバイスを操作できる機器です。

対象は神経難病や身体障害をお持ちの方などで、
視線以外の身体でデバイス操作が困難な方が対象となります。

以前の意思伝達装置とは?の記事でも同様の内容を記載しています。
また、視線入力装置以外に、「アイトラッカー」の名でも認知をされています。

視線入力装置『PCEye5』

今回は世界No.1シェアを誇るアイトラッカー、Tobii社のPCEye5のご紹介です。

PCEye5画像

PCEye5はスウェーデンのTobii社から出されているWindows用アイトラッカーですが、
日本では株式会社クレアクトさんが輸入元として取り扱われています。

弊社はクレアクトさんの代理店として北海道で取り扱いをしていますが、
PCEye5は福祉用のアイトラッカーであり、世界シェアNo.1であることと、
高性能の専用のドライバ、また、専用ソフトとの相性が良いことが特徴です。

福祉用アイトラッカーとゲーム開発用アイトラッカーの違い

アイトラッカーには福祉用とゲーム開発用がありますが、それぞれに特徴があります。

  • 福祉用アイトラッカー
  1. 最初から視線でデバイスを動かすためのドライバ
    (使用する機器やソフトを作動するためのシステム)が入っており、
    そのドライバをインストールすればすぐに使用できる
  2. 機器専用のドライバであるため、機器との相性がよく高性能
  3. 機能が制限されていない
  4. 福祉機器販売店からのサポートが受けられる
  5. 補助で取得することが前提であるため、比較的価格が高い
  • ゲーム開発用アイトラッカー
  1. ドライバが入っていない(本体のみで中身は空の状態)ため、
    ドライバをネット上から自身で探し出してインストールする必要がある。
  2. ドライバとアイトラッカーの組み合わせによっては作動しない、
    不具合が起こりやすいものもある
  3. 一部のドライバでは機能が制限されており、全てのデバイス操作ができない場合がある
  4. ゲーム開発用は福祉機器販売店での取り扱いが出来ず、サポートもできない
  5. ネットから安価で取得可能

2種のアイトラッカーにはこのような違いがあります。
ゲームを行うだけの方やアイトラッカーに詳しい方であればゲーム開発用で足りますが、
福祉的な使い方でいざとなった時に不具合が起きたり、サポートも受けられないと困る方は、
福祉機器販売店から福祉用の物をご導入されることが強く推奨されます。

PCEye5でできること

視線入力は以前ご紹介した記事『意思伝達装置とは?』に記載しているように、
基本的にどの装置も「一定時間見る」「見た所で瞬きをする」ことで入力されます。

視線入力装置共通でカーソルの操作とマウス操作(左クリック,右クリック,スクロール等)
が可能ですが、PCEye5は直感的操作かつ、Tobii社の専用ソフトとの相性が良い点があります。

PCEye5操作方法

画像は実際のPCEye5の操作画面で、Youtubeを開こうとしている場面です。
PCEye5で操作をする際は、まずデスクトップのYoutubeを見ます。
その後画像のような、カーソルがある所(Youtubeの上)で
何をするかの選択画面が表示されるので、
そこから「左ダブルクリック」を見ると、Youtubeが開かれます。

このように、PCで通常のマウス操作を行うのと同様に、視線で全ての操作が可能となります。
文字を打つ際は画面の「キーボード」を選択すると、画面にキーボードが表示されます。

また、次の画像はPCEye5に対応しているTobii社のコミュニケーションソフト「Communicator5」です。

Communicator5

Tobii社の会話ソフトでTobii社の福祉用アイトラッカーを使用すると、
カーソルが動くのではなく見た所の枠全体に赤い枠が表示さます。
その枠に近づくと吸い付くように枠全体が選択されるため、直感的な操作が可能となります。

一方で、Tobii社製の会話ソフトを専用対応でないアイトラッカーで操作した場合は、
通常のマウスカーソルでのクリック操作となります。
マウスカーソルが見づらく吸い付きもないため、操作がややしづらくなります。

このように、本来備えられているマウス操作だけでもデバイス操作は問題なくできますが、
専用のソフトと組み合わせることでより、円滑なコミュニケーションが可能となります。

PCEye5の必要要件

前述した通り、PCEye5は専用ドライバが入っており、インストールすれば
お持ちのWindowsPC,タブレットですぐにご使用いただけますが、
最低限必要なデバイスの要件があります。
スペックが低すぎると動作が重くなり固まってしまう
可能性があるので、注意が必要です。

構成部品必要条件
コンピューターとプロセッサー2.0ギガヘルツ(GHz)以上、第6世代Intel Core(i3 / i5 /i7–6xxx)以降、
または同等のAMD 64ビットプロセッサ。(最低用件)
メモリ(RAM)8ギガバイト(GB)のRAM(推奨される最低要件)
ハードディスク450メガバイト(MB)が利用可能
USBUSB-C(アダプター経由のUSB-A)
オペレーティングシステムWindows 10(64ビット)RS3以降

まとめ

PCEye5は、身体障害でデバイス操作が困難な方の最終兵器となり得る機器です。
メールやネットはもちろん会話やゲーム、家電の操作など、
今まで困難であった事が出来るようになり、間違いなく生活の幅を広げてくれます。

視線だけでエクセル操作や絵を描くことで、仕事復帰や受賞をされている方もいらっしゃいます。

一つずつ確実に、できる事を増やしていただくお手伝いが出来れば幸いです。
北海道全域でお試しやご相談をお受けいたしますので、どうぞお気軽にご連絡ください♪

思いやり溢れる人生『Lovin’Life』をお過ごしください!

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