意思伝達装置とは?
意思伝達装置とは?
重度身体障害をお持ちの方、発声が困難な方が、
画面上の文字盤をスイッチや視線で操作をして、自身の意思を伝達する装置です。


上記の方たちの多くはコミュニケーションをする際、
質問に対して瞬きで受け答えをするか、『透明文字盤』を使用します。
『透明文字盤』とは、透明なクリアシートに50音が記載されたものです。
それを患者さんの目の前に持ち、患者さんの眼球の動きで意思を予測するというものです。
慣れている方はスピーディーに読み取りが可能ですが、
慣れていない方は予測が困難であり、特に支援者や介護者が変わることもあります。
また、誰かが目の前に持ってきてくれた時にしか意思疎通ができないため、
患者さんにとってはもどかしい思いを抱かれる方もいらっしゃるはずです。
意思伝達装置は、自由に作成した文章を音声として発声できるため、
そのようなもどかしさを解消してくれる機器です。
最近ではドラマや映画にも少々出てくることもあるので、どこかで見たことがある!」
という方も多くいらっしゃるかもしれません。
伊武雅刀さん出演の”モンテクリスト伯”や、
大泉洋さん出演の”こんな夜更けにバナナかよ”でも、
このようなコミュニケーションツールが出ていました。
意思伝達装置の対象者
上記に記載した重度身体障害や発声が困難な方とはどんな方でしょうか。
- ALS(筋萎縮性側索硬化症)
- SCD(脊髄小脳変性症)
- MSA(多系統萎縮症)
- MD(筋ジストロフィー)
- パーキンソン病
等の神経難病の方が主な対象となりますが、
事故で脊髄損傷を患った方等、難病ではない身体障害の方も対象となります。
障害ではないが高齢で身体を動かすと痛く、
発声も聞き取りずらい方も対象にななります。
対象は障害の有無に関係なく存在するため、
「意思の伝達をしたい方」が対象となります。
意思伝達装置でできること
意思伝達装置とは、前述した視線でスイッチで文字盤を操作することは当たり前ですが、
それ以外にも多くの機能が付帯しています。
例として、
- 部屋の赤外線のリモコンを登録し、テレビ / 照明 / 扇風機 / エアコン 等の
生活家電の操作をする。

- インターネット検索で気になる事を検索したり、LINE、Youtubeの操作をする。
- メールの送受信をする。
- 呼び出しボタンを選択して遠くにある呼鈴のチャイムを鳴らす。

このような機能が付いており、寝たきりになってしまっても
健常者の方となんら変わらぬ生活を送ることができます。
慣れている方はスイッチ一つでエクセルを操作し仕事をしている方、
視線だけで絵をかき、受賞をしている方もいらっしゃいます。
意思伝達装置の操作方法
意思伝達装置を操作する方法は、主に3種類に分かれます。
- 視線(眼球の動き)だけで操作する方法
- スイッチだけで操作する方法
- 視線とスイッチを併用する方法
~視線だけで操作する場合~

~スイッチだけで操作する場合~

~視線とスイッチを併用して操作する場合~

このように3種類の操作方法がありますが、
それぞれメリット / デメリットがあるので、使う方の身体状況から選択をします。
メリット | デメリット | |
視線のみ | 見たところが決定され、直感的に操作可能 | 眼球への負担 |
スイッチのみ | どの位置でも操作可能 | スキャンを待つストレス |
併用 | 直感的かつ入力が早い | 眼球とそれ以外の同時操作 |
また、スイッチにはカチカチと押す物理的な接点式スイッチ以外にも、
フーっと息を吹きかける呼気スイッチや、光の屈折を利用した光化学スイッチ、
同じ接点式スイッチでも必要な力が異なるものも多くあるので、その方に
安心して入力できるものを探す(フィッティング)必要があります。
まとめ
意思伝達装置は今まで難しかった『意思伝達』『自分からの主体的な発信』
『余暇活動』『ネット操作』等、障害の有無に関係ない生活ができるようになる
コミュニケーションツールです。
様々なシチュエーションで、生活の質を向上させることが可能です。
Lovin’Lifeは皆様の『思いやりのある人生』『愛すべき人生』と
意思伝達装置との結び目となる事を目指します。
お試ししたい方はどうぞお気軽に、ご連絡ください!